勤続5年で無期限雇用
5年超勤務したパート・契約社員は申し出れば期間を定めない雇用に。会社側がとるべき対応とは・・・。
茨城の社会保険労務士有限会社中川式賃金研究所 中川清徳
- 労働契約法改正。勤続5年超えで無期限雇用へ
- 法律改正による会社への影響
- 法律の抜け穴
- 労働条件は有期雇用契約を理由とした不合理な格差をつけない
- そもそも雇用契約期間は
- 貢献度がある場合は期間の定めのない契約にする
- パートの勤続5年超えは3割
4. 労働条件は有期雇用契約を理由とした不合理な格差をつけない
パートタイム労働法では、パートの仕事内容や育成の方法などが社員と同一である場合は、労働条件を同じにしなければならないとなっています。これは今に始まったことではなく、以前から法律で定められています。
パートが社員と同一の条件とは
1.職務内容が全期間同じ
2.人材活用が全期間同じ
場合です。
職務内容が同じであるというのはイメージできるでしょう。
人材活用とは、配転、教育訓練、残業の有無、休日勤務の有無などです。
労働条件とは賃金、賞与、退職金などを指します。
5. そもそも雇用契約期間は
- 有期雇用契約は3年以内(労基法)
- 例外:土木工事などの有期事業で必要な期間を定めるもの
有期雇用契約は3年を超えてはならないと法律で定めてあります。しかし、私は法律が3年だからといって3年間の雇用契約を推奨していません。その理由は、契約を締結したら労使双方に契約を遂行する責任が生まれるからです。
たとえば、3年契約をしたパートを業績悪化で契約期間の途中で契約を破棄する、つまり解雇すると契約違反となり損害賠償問題に発展しかねないからです。
経営環境がめまぐるしく変化する時代に柔軟に対応するためには、いざとなったときに雇用調整が可能な労働契約として、雇用期間を6ヵ月あるいは1年にすることを推奨してます。